(有)森ファームサービス (森 はる菜 さん)

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(有)森ファームサービス (森 はる菜 さん)
住所:古河市上片田420 電話:0280-77-0011 FAX:0280-77-1335
定休日:毎週木曜日(祝日の場合は営業しています)
●お問い合わせメールはこちら ●ホームページ

ご商売について簡単に教えてください。

元々、1軒の農家として農業を営んでいました。
その後、農業から始まる様々な可能性を事業として展開していこうと、平成10年に法人化しました。
現在は、新潟、福島、埼玉等、出身様々な若いスタッフを中心に、米、そば、じゃがいも、オーガニック野菜の栽培から加工、販売まで全て自分たちで行っています。
また作物の栽培だけでなく、農業体験イベントを開催したり、自分たちで育てた食材を使ってレストランを運営しています。
 
 
 
ご商売へのこだわりや工夫は何ですか?

「皆様のふる里になりたい!」という経営理念にもと、オーガニック無農薬栽培や低農薬栽培に取り組んでいます。「利便性」ではなく、「不便性」をテーマに取り組んでいます。
農業は、生きるための源である食糧を生産し、皆様に提供する仕事です。
どんなにテクノロジーが発展しても、人が生きていく為には、食糧が必要です。
一方で農業は、経済の発展と共に効率化を求められ、農薬の使用、環境への影響等、様々な問題と向き合って来ました。それらの問題と向き合って来たからこそ、「効率」も良いほうがいいですが、それよりも大切なのは、「安心・安全」と考え、オーガニック無農薬栽培や低農薬に取り組んでいます。
また、私達のお客様は、もちろん地元古河にもたくさんいらっしゃいますが、埼玉・東京など少し離れた場所や、全国各地にいらっしゃいます。普段は宅急便で発送しているので、なかなかお会いすることはないのですが、イベントの際などに、ふる里に帰ってくるような感覚で、私達のところに遊びに来ていただき、自然の中で土に触れたり、心を豊かにする時間を持って頂ければ、幸いです。

ご商売の魅力とはなんですか?

農作物の栽培だけではなく、農業体験イベント等も開催しているのですが、そのイベントを通して、お客さんとの触れ合いがあり、お客さんの顔が見えることや、会う度に背が伸びたり、学年が変わったりと、成長していくお子さん達の様子を感じる事ができることが魅力です。
私達の育てたお米を食べてくれているお子さん達の成長を見ると、やはり農業は「生命産業」なんだなと感じます。また、お客さんは皆やさしく素敵な人ばかりです!
 
 
 
おすすめの商品やサービスについて教えてください。

【あいがも農法のお米 JAS登録】

●あいがも君ミルキークイーン
白米 5Kg 3,700円

●あいがも君こしひかり
白米 5Kg 3,450円

【お酒】
製造免許取って作ってます!

●古河のどぶろく
「ゆきはな」命名 永井路子氏
「雪桃水」命名 渡辺徹氏
「古河の誇り」命名 仁志敏久氏
「円居(まどい)」命名 樋口真嗣氏
各4銘柄 淡麗 1,450円、濃醇1,750円

【蕎麦】
年に2回の新そば!石臼製粉です。

●常陸秋そば(11/1より販売)
・大 地1800円 ・江戸風1200円
・田舎風1100円 ・山里風1000円

●常陸春そば(7/1より販売)
・大 地2000円 ・江戸風1400円
・田舎風1300円 ・山里風1200円

【イベント】

●れんげ祭り
参加者400人にも及ぶ、森ファームの看板イベント

【グルメ】
●ゆるりの森の野菜や全粒粉を使ったスイーツ、創作パスタ風そば

夢や展望をおきかせください。

「ゆるりの森(レストラン)」など、森ファームのロケーションを活かした中で、農業に関わるイベントだけでなく、楽しく展覧会などの文化的なイベントも展開していきたいです。
今も、ゆるりの森の店内には、知人、友人による絵等の作品が飾られていて、お店の雰囲気作りを手伝ってくれています。
お店のデザインも、明るく、ゆとりをもたせた独特のものになっているので、素敵な時間、空間をプロデュースできると思います。
 
 
 
趣味は何ですか?

陶芸です。少しですが、箸置き等の作品を「ゆるりの森(レストラン)」でも使ってもらっています。
その他、華道(華月流4級師範)もやっているので、森ファームに咲くお花をお店に飾ったりしています。
その他には、旅行、美術館、ギャラリー巡り、カフェ巡りなどです。
 
 
 
 
 
 
編集後記
もも子今回のインタビューは森ファーム(の中の素敵なレストラン「ゆるりの森」)さん。
国道新4号と125号線から少し奥まった所にある広い土地を活かしたお店…という表現が正しいのでしょうか?
前述した通り、農業を基軸に様々な展開をされているので、お店?と言える建物もあるものの、「お店」という枠でもない気がします。
あまり素敵な響きではないのですが「現代風体感型農業」とでも申しましょうか…。
ボキャブラリーが足りなくてごめんなさい。

少し奥まった所にあるので、道を進み、「ここでいいのかなぁ…」と思った頃に、その素敵な空間が現れます。

2011年末に放送された「アド街ック天国」でも取材を受け、その他のテレビ番組でも紹介されたりと、古河で注目のスポットの一つ。
 
 
 
 
 
 
インタビューの際に案内されたのは、「ゆるりの森」と名付けられたレストラン。

その広い土地を活かし、少し奥まった所に建てられたそこに導くために優しく弧を描いた道の両側には、広い畑が広がり、様々な植物が育ち、多くの花が咲いています。
そこを歩く、お店に向かうまでの短い時間で触れられるその空間は、自然と心を穏やかにしてくれます。
その奥の、高い木々の立ち並ぶ中にたたずむ建物。
素敵な予感………

やはり素敵でした♪
暖炉の似合う高い天井、広い空間、大きな窓からは明るい日差しが差し込み、開放感溢れ、全体の雰囲気も優しい感じでまとめられています。

特にカウンター席のテーブルはしっかりと奥行きがとられ、目の前には大きな窓。
こんな素敵な席でインタビューさせていただきました。
 
 
 
 
 
森さんの陶芸の師匠である、朝倉洋子さんが作られた素敵なカップに注がれたコーヒーを頂きながら。

森ファームさんは、
社会的には法人化する事で。
志としては「皆様のふる里になりたい!」という経営理念を掲げる事で。
1ステージアップした農業を展開されているお店(会社)です。

農作物を生産し、販売するだけでなく、農業を通じて様々な大切なモノを伝えています。
「農業」という、多くの人は知っていても、感じる事は少ない仕事。
一次産業であり、命を育む「食」の一端を担う仕事であるからこそ。
植物という自然そのものであるものだからこそ。
多くの人に知って、感じてほしいそれを、野菜の販売だけでなく、イベントやレストランの食事等も通じて発信されています。

年間を通じて開催されるイベントでは、参加者の多くの方は畑や田んぼで土に触れます。それこそ着ている服の事など気にせず、むしろ田んぼの泥水の中で遊ぶ事を楽しみながら。そして植物の育つ地であり、普段は靴等の履物によって感じられない土を感じてもらっています。

広い、とても広い、視界一杯に広がる、収穫を待つ豊かに実った作物や美しい花。
それだけで美しい花も、見渡す程多く咲くことでその魅力は何倍にもなり、空気をもその香りで染め上げ、五感で感じさせてくれます。
昔程聞かなくなった「お花畑」という言葉ですが、森ファームさんにはそれがあるのです。
自然だから様々な影響を受け、自然だから永遠ではない、自然だから感じられる本物。
シンプルだから見失いやすい大切な事を大切なものとして。

そして、ゆるりの森では森ファーム産の野菜を使った食事を通し、また違った角度から大切なものを伝えるためにアプローチしているのです。素敵な空間という付加価値を添えて。

メニューは野菜ソムリエさん指導のもと、蕎麦を洋風にアレンジし、森ファームで育った野菜や蕎麦を味覚からも楽しめる様になっています。

その様なワクワクするお話を、カウンター前の大きな窓から見える景色を見ながら聞かせて頂きました。
そのガラスの向こうの景色は、春と言うには寒々しい時期であったため、咲いている花は少なかったのですが、シーズンになれば、花が咲き乱れ、「お花摘み」が出来る様になるとの事です。

先ほど「カウンターのテーブルはしっかりと奥行きがとられ」と記しましたが、このゆったりとした空間の魅力に惹かれ、お一人で来られるお客様も少なくないそうです。
また、森ファームさんに来られたお客様が突然、理由もわからず涙を流される事があったそうです
…というお話に驚いたのは、何を隠そうこの私も「原因不明の涙の出そうな状態」になっていたからです。

理由はわかりません。
ただ目の前に広がる景色を眺めていただけなのです。そこにいただけなのです。
取材という仕事であったという事、そして森さんに見られるのが恥ずかしかったから、必死で我慢していました(笑)
土を大切にする人達が働くこの地には、心に響く何かがあるのかもしれません。
だからなのか、イベントに参加し、育ったお子さんの中には、「森ファームで働きたい」と言ってくれる子がいらっしゃるとの事。そんな話を聞くと、「何となくわかる」という言葉が自然と出て来て、その言葉がぴったりだと思います。
そんな見えない何かを感じさせてくれる地なのかもしれません。
 
 
 
 
 
今度伺った時も涙が出そうになったら、その時は泣いてしまうのもアリかな…と思いました。


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