ダンススクールまりこ(長内 まり子 さん)

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interview_go_b.gifダンススクールまりこ(長内 まり子 さん)
住所:古河市小堤709 電話:0280-98-4260 FAX:0280-98-4260
営業時間:平日10:00 ~ 22:00 定休日:日曜 祭日

ご商売について簡単に教えてください。

その名の通り、ダンススクールです。
ダンスをきっかけに、皆さんの健康と、皆さんが楽しく過ごせる場所を提供させていただいております。

話はさかのぼりますが、私は、このダンススクールをやる前は、ヨーカードーのネクタイ売り場で働く主婦でした。
その頃から、ダンスは好きで、趣味でやっていました。
そのネクタイ売り場によく来られたお客様が、当時、ダンスホールを経営されていた方の奥様で、
だんな様のネクタイを買いに来られていて、それをきっかけにお知り合いになりました。
その後、好きな事をやりたかった私は、そのネクタイ売り場の仕事は辞め、思い切って個人でダンススクールを始めました。
とはいえ、最初は、野木駅前のダイワハウスのアパートを借り、そのアパートの7畳半の部屋に鏡を置いただけの小さなスペースが、私のダンススクールの始まりました。
初心者向けのレッスンと、ダンスをやっている人には、さらにダンスが上達する為の、ワンポイントレッスンを。
ダンススクールをするにはとても狭い空間でしたが、友達を始めとする多くの人が生徒さんになってくれて、その頃からとても賑やかで楽しいダンススクールでした。
しかし、その狭さからも限界を感じ、ダイワハウスのアパートでのダンススクールから、国道4号線沿いあったスタジオにスクールを移しました。
野木駅前、ダイワハウスの1室から比べれば、断然広いスペースではあったものの、移動量の多いワルツとなると、そのスタジオの広さではとても踊れなくて、ワルツの練習は外の駐車場でやるという、ちょっとスゴいスクールでした。
しかし、そのスタジオも、諸事情から出ざるを得なくなってしまいました。
次にどうするかも決まっておらず、それでも出なければならない状況の中、スタジオの掃除をしている時、ふと、(ネクタイ売り場で知り合った)ダンスホールのオーナーの奥様の娘さんにキムチを頼まれていたことを思い出しました。
そして、その頼まれたキムチを渡す時に、今のホールを私に貸してくれないか?と、思い切って話を持ちかけました。
お金もないので、国道4号線の沿いの時のと同じ家賃しか払えない、でも、今のホールだったらキャパが広がるから、後々支払いも増やせるので…と。
すると、まさかのOKを頂き、そのまま、即引っ越しをして、この場でのダンススクールがスタートが出来ることになったのです。
すると、不思議とお客様も増え始め、どうにか軌道に乗せる事ができて、今に至っています。

ご商売へのこだわりや工夫は何ですか?

スクールでは、いきなり踊るような事はせず、基本は準備体操、ストレッチから入ります。
ダンスは姿勢が大事ですから。
なので、時々、高齢の方がスクールを見学に来られた時、ダンスをやっている方のそのキレイな姿勢を見て、
「ついていけない、私には無理」と思ってしまう事が多い様ですが、大切なのは、楽しむ気持ちです。
日常生活で意識することの少ない「キレイに見える姿勢」をとるのがダンスですので、
キレイな姿勢をとる事が最初からできる人も殆どいません。
できなくていいのです。それをできるようにするからスクールなのですし。
面白いのは、意外と、付き合いで見学に一緒に来てくださった方の方が、
スクールに入られるケースが多いという事。
「私はダンスなんて」と思っている人ほど、意外とハマってくれる様です。
生徒さんは、一番若い方が、19歳の時から習っている方で、その他は自分の時間が持てる様になった高齢の人が多いです。
とにかく、いろんな人が来て、すごく面白いです。
ダンスも、できるだけ楽しんでもらいたいという気持ちがあるので、
みんなが踊りたいものからやるようにしています。今は、ルンバが人気ですね。
皆が楽しんでくれると私も楽しく、元気になれます!
また、健康も意識しているので、準備体操も含めたストレッチをやっていると言いましたが、
正しい姿勢をとることが健康に結びつく事も感じていただけてる様で、そのストレッチも皆さん気に入ってくださってるようです。
実は、私は少し前に病気になり、手術もしたのですが、ダンスをしていたせいか?
術後からずっと、そして今も、とても元気です。

ご商売の魅力とはなんですか?

一つは、「目標を持てる」という事。
ダンスにも、年に4回、「先生と生徒で踊る試験」などががあるので、その目標に向かって頑張れますし、いろんな緊張感があって、皆さんにもいい刺激になっている様です。
大人になっても、何もしていなかったら、試験なんてないですから。
しかもウチの場合、ダンスの試験ですからね。(笑顔)
結果、それがいい運動にもなるので、皆さんにとっても、いい巡りが出来ていると思います。

もう一つは、「違う自分を見つけられる」という事。
最初にもお話しましたが、「自分がダンスをするとは思わなかった」という人が多くて、面白いです。
「こんなつもりじゃなかった」と思いつつ、ダンスを楽しんでくれている様です(笑)
また、ダンスを通して、もしくは、このスクール(コミュニティ)を通して新しい自分を発見できる人は多い様です。
 
おすすめの商品やサービスについて教えてください。

スクールの料金はリーズナブルに設定してあります。

30分 1500円
1時間 3000円
パーティは1ヶ月に1回開催で、
参加費は1000円です

料金をお手頃な価格に設定しているのは、健康の為に体を動かすことを目的としているので、繰り返し来て頂き易いようにと考えているためです。
そうじゃないと継続できる運動になりませんから。

 

夢や展望をおきかせください。

 

皆(生徒)さんが死なないこと!
私も死なないから!!
私、ダンスももちろん好きなのですが、何より、ここに来てくれる皆さんが大好きなんです。
好きな事をして好きな世界(ダンススクールというコミュニティ)を作り、守り、維持しています。
この私の大好きな素敵なコミュニティが可能な限り続いてくれる事が私の夢です。

 

 

趣味は何ですか?

洋裁です。いろいろ自分で手をくわえてオリジナルでいろいろなものを作ります。
例えば、こっちのこの服についているレースが素敵だから、取ってしまって、こっちの服に着けちゃう…とか。
そんな風に工夫して楽しんでます。

編集後記

今回のインタビューは、ダンススクールという、知っとこネット史上、始めてのジャンル!
私も古河にダンススクールがあったなんて加盟していただくまで知りませんでした。
しかもホールの広いこと、広いこと(ビックリ!)
その広いホールに「こんにちは~」と入っていくと不思議な事に、
いきなり話が進みだしました。名刺交換もする前から(笑)
波長が合ったという感じでしょうか。

改めて話しを聞かせていただくと、まるで今のこのホールでダンススクールをやる事が決まっていたかの様な展開で進む、まり子さんの人生。
その一言につきました。
まり子さんのお話に良く出て来た言葉が「ご縁」。
ネクタイ売り場で働いていた頃から、ダンスホールを経営されている方の奥様と出会えていたこと。
そのお嬢様ともお付き合いがあり、「キムチを渡す」という日常的な用事から、「ホールを使わせてほしい」とお願いができたこと。
それだけではありません。
まり子さんのダンス人生の中で大きかったのは、三好(みよし)先生という方との出会いだそうです。
先生から教わったこと(ダンス)、教え方があまりにも素晴らしくて、
「(その教わった事を)私の中で止めておくにはもったいない」と思ったそうです。
そして「私は三好先生の様に教える事は出来ない。伝え方も違うから。でも、私なりに教える事は出来る」と考え、その結果、ダンススクールを始める事につながったとの事。
そんな考えに至ってからのまり子さんは行動的でした。
まり子さんの周りの環境では、どうしても男性が足りない、そんな状況でした。
なので、男足(男性のパート)が足りないのなら、作ればいい!と、ダンス講師の資格を取ってしまったのでした。
資格を取るという事は、自分が男性の変わりに踊る事もできるし、男性パートも教える事が出来るという事、つまり、踊れる男性を増やす事もできると、そう考えての行動でした。
そんなまり子さんを天は味方してくれたのか、このホールでスクールを始めてから、口コミだけで広まり、今に至っているのです。
そうして集まった人と多くを与え合う事ができたと、続けます。
「ダンスやる人は多彩な人が多い。踊れるだけでなく、絵が描けたり、料理が上手だったり」と。
そう言いながら指差す先には、ダンスをしている先生を描いた絵が飾ってありました。
生徒さんが描いてくれたそうです。
どこか不思議で、そして素敵な話を聞いていると、「ダンススクールは、まり子さんにとって仕事ではない」という感覚にさせられます。
まり子さんご本人も、「このコミュニティーで楽しく生きていきたい」とおっしゃってます。
今までのインタビューの中で、(いい意味で)一番「仕事」と感じない仕事?でした。

どんなに時代は変わり、どんなに時間が進もうとも、コミュニティというものは生まれ、そしてそれを源に何かが生まれて行く。
時には学びであり、時にはぶつかり合いかもしれない。
そこで感じるいろいろなものも与えられるものの一つ。
まり子さんは人生をかけて、自分の好きな場所にたどり着き、自分の好きな場所を作り上げ、そしてその場所を好きと言ってくれる人が集まってくれる様になったのが今なのでしょう。
それだけの事であり、それほどまでの事だと、まり子さんだけしか先生のいないスクールなのに、床がピカピカに掃除されたホールを見て感じたのでした。

「夢は?」と聞いた時「みんな死なないでぇ~~」と、冗談混じりに本気で言ったまり子さんが印象的なインタビューでした。


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